南場智子の経歴/実績/年収まとめ!株ディー・エヌ・エー創業者の現在とは

南場智子の経歴

南場智子さんは、株式会社ディー・エヌ・エーの創業者であり、代表取締役会長でもあります。

実業家としての顔だけでなく、プロ野球団のオーナーのほか、菅内閣では、成長戦略会議のブレーンとして起用されるなど、優れたリーダーシップを発揮しています。

ここでは、南場智子の経歴をはじめ、実績や現在、そして株式会社ディー・エヌ・エーについて詳しくご紹介します。

南場智子とは

南場智子の顔画像
株式会社ディー・エヌ・エーのHPより

南場智子さんは、株式会社ディー・エヌ・エーを創業し、実業家としての手腕を発揮する一方で、政界とも関係が深く、男性顔負けの活躍を見せています。

会社を設立する前、マッキンゼー・アンド・カンパニーで働き日本支社のパートナーにまで上りつめました。

その後ディー・エヌ・エーを設立、夫の死を乗り越え、プロ野球団のオーナーを務めたり、政府機関のメンバーとして政策に関与したりと、幅広い分野に活動の場を広げています。

南場智子のプロフィール

  • 本名:南場智子(なんばともこ)
  • 出身:新潟県新潟市
  • 年齢・生年月日:1962年4月21日(58歳)
  • 学歴:津田塾大学卒業
  • アメリカ合衆国の旗ハーバード大学院修了
  • 趣味:読書
  • SNS:Twitter

南場智子の経歴

南場智子さんは、新潟県新潟市で誕生しました。父親は地元で石油卸売を営んでいて、厳格に育てられたようです。

地元の高校を卒業後、津田塾大学学芸学部英文学科に進学しました。大学4年のときに奨学金を得て、ブリンマー大学に1年間留学しました。

帰国後、1986年にマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社します。
マッキンゼー・アンド・カンパニーで働いてしばらくして、南場さんは、自分の実力のなさに嫌気が差したと言います。そして、勉強し直したいと退社し、1988年にハーバード・ビジネス・スクールに入学したのです。

2年後MBA(Master of Business Administration)を取得した南場さんは、再びマッキンゼー・アンド・カンパニーに就職し、1996年には、34歳の若さで、マッキンゼー日本支社のパートナーに就任しました。
「パートナー」とは、トップコンサルタントのことで、コンサルタントとしての最高位を与えられたことになります。

そして1999年3月、株式会社ディー・エヌ・エーを設立しました。

南場智子さんは、夫の看病を理由に一度取締役を退任しますが、2015年に再び就任します。
また、NPB・横浜DeNAベイスターズのオーナーにもなりました。

南場智子の現在

南場智子さんの現在の肩書きは、ディー・エヌ・エーの代表取締役会長です。
同社の創業者でもある南場さんは、会社設立と同時に代表取締役社長に就任しました。
しかし、2011年、夫のがん治療に専念したい意向を示し、代表取締役兼CEOを退任したのです。

その後は「代表権を持たない取締役」が、肩書きとなりました。
しかし、2015年にディー・エヌ・エーの取締役会長に就任し、現在に至ります。

南場智子さんは、ずっと同じ会社の社長ですが、ディー・エヌ・エーは、株式会社モバオクなど国内外に子会社を持っています。
各子会社には代表取締役が就任していますが、グループを代表する顔として圧倒的な存在感があると言えるでしょう。

ディー・エヌ・エーは創業以来、eコマースを中心に、モバイル事業に力を注いできました。
子会社の多くも親会社が取り組んでいる事業を担っています。
国内外に子会社を持つディー・エヌ・エーは、南場智子さんの指揮のもと、今後もより良いサービスを提供することが期待されます。
南場智子さんの知見や経営者としての手腕、リーダーシップは高く評価され、経済界だけでなく、政界やスポーツ業界など、幅広い分野で組織をまとめているのです。

インターネットが登場して久しくなりますが、ITは未知の可能性を秘めている分野で、新たな活用方法が登場すると考えられます。
その道に明るい南場智子さんの活躍の場は、今後もますます広まるでしょう。

南場智子の推定年収・資産

南場智子さんの年収や資産について、さまざまな情報が飛び交っていますが、噂の領域を超えていないというのが現状です。
唯一信憑性のある情報は、2013年のフォーブス誌が発表した、「日本の富豪50人」に、その名前を連ねたことです。

南場智子さんは、47位で、資産は534億円と推定されています。
ディー・エヌ・エーの役員報酬のほか、プロ野球団の役員報酬、さらに、持ち株の配当金など、複数の収入路があります。
それらを考慮すると、年収は現在も軽く1億円を超えるのではないでしょうか。

南場智子の家族・結婚情報

南場智子さんは、マッキンゼー・アンド・カンパニーの同僚だった紺屋勝成さんと結婚しました。紺屋勝成さんは、USENの元取締役として知られています。

紺屋勝成さんは、2011年にがんが見つかり、闘病生活を余儀なくされました。妻である南場智子さんは、役職から引退し、紺屋さんの治療に専念する意向を示します。
紺屋勝成さんは闘病の末、2016年に53歳でこの世を去りました。

南場智子の実績・偉業

南場智子の実績・偉業

実業家として、また政治のブレーンやプロ野球団のオーナーとして活躍している南場智子さんですが、次に実績や偉業について、振り返ってみます。

すべての実績をここではご紹介しきれませんが、主なものについて、ピックアップしてみましたので、ぜひ参考にしてください。

株式会社ディー・エヌ・エーの設立

南場智子さんは、1999年3月、有限会社ディー・エヌ・エーを立ち上げました。
株式会社になったのは、約5ヶ月後の8月です。
eコマースをはじめ、ゲームやライブストリーミング、エンターテインメント、ヘルスケア、スポーツなど、さまざまな分野で事業を展開しています。

ディー・エヌ・エーは、オークションサイト「ビッターズ」や総合情報サイトを運営し、インターネットを通じてさまざまな情報やサービスを提供してきました。
2000年代に入る前からeコマースに取り組んでいたということで、その分野では、先駆的存在と言えるでしょう。

モバイルサービスの開発

ディー・エヌ・エーは、2004年、モバイル専用のオークションサイト「モバオク」をスタートさせました。
これをきっかけに会社は業績を伸ばし、「モバゲータウン」や「ポケットアフィリエイト」を世に送り出します。

これらは日本最大級のモバイルサイトとして揺るぎない地位を築き、会社の知名度を一気に上げるきっかけにもなりました。
現在では、数多くのモバイルサイトがネット上に存在しますが、この発展は、ディー・エヌ・エーを抜きに語ることはできないでしょう。

オーナーや役員などを兼任

南場智子さんは過去にマッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパンで日本人女性で歴代3人目のパートナーとなり、内閣IT戦略本部員や規制改革・民間開放推進会議委員にも選出されるなど輝かしい経歴を持っています。

また、ディー・エヌ・エーの代表取締役会長、NPB・横浜DeNAベイスターズのオーナーのほか、過去にeJpanan(内閣IT戦略本部)のメンバーに就任していました(2003年)。

さらに、2020年には日本プロ野球オーナー会議議長に就任しますが、これは女性初ということで、注目を集めました。

2021年、南場さんは経団連副会長に抜擢されます。

マッキンゼー・アンド・カンパニーに在職中、自分の限界を知り、当たって砕けろの精神で取り組んでいたという南場智子さんですが、やはりリーダーの素質があると考えられるでしょう。
こうした輝かしい業績があるにもかかわらず、少しも偉ぶったところは感じられず、彼女のTwitterには、幅広い年齢層やキャリアの人たちと、フランクに交流している様子が窺えます。

株式会社ディー・エヌ・エーとは

ディー・エヌ・エーとは、eコマースやモバイルゲームに関連したサービスを提供している、日本企業です。東京に本社を置き、国内外に子会社があります。
子会社のほかにも、主要関連会社があり、その中には、モバイルゲームの制作で有名な株式会社Cygamesや前田裕二氏が代表を務める、SHOWROOM株式会社もあります。

ディー・エヌ・エーの創業者は、南場智子氏で、現在同社の代表取締役会長に就任しています。
代表取締役社長兼CEOは、岡村信悟氏、そして取締役は守安功氏です。
社外取締役として、船津康次氏と阿佐美弘恭氏がそれぞれ名前を連ねています。

ディー・エヌ・エーの英語表記は、「DeNA」です。これは、人間の体を構成している遺伝子(DNA)とeコマースの「e」を組み合わせた造語です。
この名前には、会社の「私たちは、eコマースの新しい遺伝子を世の中に広めていく”DNA”でありたいと考えています」という想いが込められています。

ディー・エヌ・エーは、ビジネスパーソンなら知らない人はいない、というほどよく知られていますが、一般の人は、モバイルゲームでその名前を知ったり、プロ野球団のオーナーというニュースで知ったりすることも多いようです。

株式会社ディー・エヌ・エーのサービス・事業内容

株式会社ディー・エヌ・エーのサイト
株式会社ディー・エヌ・エーのHPより

ディー・エヌ・エーのサービス・事業内容は多岐にわたっています。
eコマースを主軸としている会社であるものの、ゲーム事業が好調であるほか、プロ野球団のオーナーも務めています。
ここでは、ディー・エヌ・エーの主な事業内容についてご紹介します。

ゲーム事業

ディー・エヌ・エーの業績を伸ばすきっかけとなったのが、ゲーム事業への参入です。
ディー・エヌ・エーは、モバイルを使ったサービスに注目し、2006年からモバイルゲームの提供をスタートさせました。

同社では、ゲームの開発から運営、集客まですべて行い、子会社の株式会社DeNA Games TokyoやDeNA Seoul Co., Ltd.とともに事業を展開しています。
同社が提供している、主なゲーム事業のサービスは「Mobage(モバゲー)」です。
他社と提携して開発・配信しているゲームもあります。

スポーツ事業

ディー・エヌ・エーは、横浜DeNAベイスターズと川崎ブレイブサンダースを傘下に置き、スポーツ事業を展開しています。

スポーツ事業の運営は、同社のほか、子会社である株式会社DeNAベイスターズ、株式会社DeNA川崎ブレイブサンダース、株式会社横浜スタジアムで、球団やスタジアムの運営・管理などのサービスを提供しています。

ヘルスケア事業

ヘルスケア事業では、健康寿命を延ばすことを目的に、さまざまな取り組みを実施しています。
価値あるヘルスケアサービスを提供するために、各種研究機関と連携して、研究を進める一方、ユーザーに対してヘルスケア関連サービスを積極的に提供しているのです。

ディー・エヌ・エーが提供している、主なヘルスケア関連サービスには、「kencom(ケンコム)」や「MYCODE(マイコード)」などがあります。

ヘルスケア事業を進めているのは、同社のほか、株式会社DeNAライフサイエンスやDeSCヘルスケア株式会社といった子会社と、主要関連会社である株式会社PFDeNAです。

オートモーティブ事業

ディー・エヌ・エーは、オートモーティブ事業にも参入しています。
関連サービスも「MOV(モブ)」や「Anyca(エニカ)」など複数あり、同社も主要関連会社とともに、サービス提供に取り組んでいます。
事業を担う主要関連会社は、株式会社DeNA SOMPO Carlifeと株式会社DeNA SOMPO Mobilitです。

業績・売上高

2004年3月の売上高は15億6,300万円で、営業利益は2億2,100万円、営業利益率は14.1%でした。
その後徐々に売上を伸ばし、2011年3月には、売上高1,127億2,800万円、営業利益560億9,600万円、そして営業利益率は49.8%にまで上昇したのです。

ピークは2013年3月で、売上高2,024億6,700万円、営業利益768億4,000万円、そして営業利益率は38%でした。
2020年3月時点での総資産は2,557億4,000万円(単独では1,935億800万円)です。

株式会社ディー・エヌ・エーの歴史

1999年3月4日にディー・エヌ・エーは誕生しましたが、当時は株式会社ではなく、有限会社でした。(株式会社になったのは、1999年8月)
同年11月に「ビッターズ」というオークションサイトをオープン。
その後ビッターズ関連のサービスを提供し、事業の範囲を拡大していきました。

2004年に、ケータイオークションサイト「モバオク」をスタートします。

2005年2月、会社は東京証券取引所マザーズに上場し、翌月には子会社モバオクを設立しました。

2006年に入り、ディー・エヌ・エーは、ゲーム事業に参入します。

2007年にはウェルネス事業に取り組み始め、保険の総合Webサイト「総合保険センター」のサービス提供も始まりました。

2006年にスタートさせた、モバゲータウンは、順調にユーザー数を伸ばし、2008年4月には、会員数1,000万人を突破しました。

その後、海外に子会社を設立したり、さまざまなサービスを提供したりするなど、精力的に活動の場を広げていきます。他企業と提携したサービスを始めるようになったのも、この頃です。

スポーツ事業にも力を入れているディー・エヌ・エーですが、2021年には、J2クラブ「SC相模原」への経営參加を決定しました。

株式会社ディー・エヌ・エーの特徴・強み

ディー・エヌ・エーの強みは、南場智子氏という、高いリーダーシップを持つ人物がトップにいるという点でしょう。
南場氏は、会社の社長のほか、プロ野球団のオーナー、そして経団連副会長に任命されるなど、その経営手腕や実績は、各方面で高い評判を得ています。

いち早くモバイルサービスを始めたという点も、会社の強みです。
モバゲータウンといったサービスは、日本最大級もモバイルサイトに成長しました。

複数の子会社を有して事業を展開し、開発から運営、営業まですべてできる環境が整っているほか、豊かなリソースをもとに事業に取り組むという点も、ディー・エヌ・エーの強みと言えるでしょう。
また、さまざまな事業に取り組んでおり、幅広くサービスを提供しているのも特徴です。

評判・口コミ

株式会社ディー・エヌ・エーの口コミ

ディー・エヌ・エーの全体的な評判は良いと言えます。
オフィスは、渋谷ヒカリエにありますが、この立地条件を良しとする声も少なくありません。

トップが女性のため、女性が活躍しやすい・働きやすい環境も整っています。
育児休暇など福利厚生を完備し、働き方も比較的自由です。
そのため、プライベートを重視したい人にも良い環境が整っていると言えます。

ただし、部署によってはクレームを対処する機会が多い、仕事の量が多く残業しなければならないなどの声もあり、役職によってはかなりの仕事量があるとの声もあります。

また、ディー・エヌ・エーが展開している仕事に興味がある人にとっては、仕事量や仕事内容にやりがいを感じるようです。

まとめ

南場智子さんの経歴などについてご紹介しました。
彼女のこれまでの道のりを振り返ることで、努力家で先見の明があることがわかります。
彼女の生き方からは、何か人生のヒントになる点もあるのではないでしょうか。