河村泰貴さんは株式会社吉野家ホールディングスの代表取締役社長です。
吉野家ホールディングスでは吉野家や、はなまるうどん、鶏千など、複数の飲食店を国内・海外で運営している大手企業です。
ここではアルバイトから叩き上げで社長となった河村泰貴さんのプロフィールや経歴、実績、推定年収や家族について等の情報をまとめてご紹介しています。
目次
河村泰貴とは
河村泰貴さんは43歳という若さで株式会社吉野家ホールディングスの社長に就任しています。河村さんは元々、高校卒業後に吉野家のアルバイトとして働いていたのですが、現在ではその企業のトップに立っている「叩き上げ」としても有名です。
河村泰貴さんはとても誠実な方で、とあるインタビューで記者の質問に対してもまずは質問してくれたことに感謝の言葉を述べ、インタビュー中もアイコンタクトをしっかりととりながらメモをとり笑顔で対応する姿に誠実さを感じられずにはいられないそうです。
仕事がお休みの時は居合で身体を動かしたり、ライブハウスに行ったり、ロードバイクに乗って色々なところへ行くことが好きだったりととてもアクティブな性格であることが窺えます。
河村泰貴のプロフィール
- 本名:河村 泰貴(かわむら やすたか)
- 出身地:大阪府
- 生年月日:1968年11月18日
- 年齢:52歳(2021年7月時点)
- 学歴:広島県立広島皆実高等学校 卒業
- 趣味:ロードバイク
- SNS :なし
河村泰貴の経歴
河村泰貴さんの詳しい経歴について紹介します。
学生時代
河村泰貴さんは大阪府の出身で高校は広島県立広島皆実高等学校へと通っていました。学生時代はバスケットボールに専念されていたようで、高校進学もバスケの強豪といわれている広島皆実高校へと進学しました。しかし、レギュラーの座を得ることはできなかったそうで、この経験によって大きな挫折感を味わったと日経新聞のインタビューで答えています。
アルバイトから社長へ
高校卒業後は地元の大阪に戻り、大学へと進学します。
同時に吉野家のアルバイトをはじめ、5年間勤めたのちに24歳で正社員として吉野家ディー・アンド・シー(現:吉野家ホールディングス)に入社しました。
入社をした際に河村泰貴さんは“やればできると思いながらやらなかった人生を終わりにしなくては”と心に決めたそうです。
やる気のスイッチが入った河村さんはどんどん出世し、2007年には吉野家ホールディングスと資本業務提携を行った株式会社はなまる(はなまるうどん)の代表取締役社長へと昇進します。
2010年に再び吉野家ホールディングスに戻り取締役へと任命。2年後の2012年に同社の代表取締役社長になりました。
株式会社吉野家ホールディングスの前社長は「ミスター牛丼」とも呼ばれる安倍修仁さん(現:会長)です。吉野家ホールディングスの社長が交代するのは実質20年ぶりのため大きな話題となりました。安倍修仁前社長は先天的要素が必要となる「リスクテイクする能力」を河村さんはできると感じ社長へと選出したそうです。
河村泰貴さんは社長の就任について2年半悩み決意したそうですが、決意をした理由は若い頃に一生懸命になれた会社への想いが背中を押して社長就任へと至りました。
河村泰貴の現在
河村泰貴さんはこの1年間、コロナ禍による事業環境の急変に対応し続けたと企業サイトにて綴っています。長期化している新型コロナ感染症によりグループ全体でその危機感を共有、事業存続への構造変化に躍進されています。
また、吉野家ホールディングスでは現在、ドローン配送の社会実装を進めています。
ドローン機体の設計等を行っている㈱エアルネクストと協力して2021年7月には山梨県小菅村へ100回目のドローン配送に成功しました。
音声認識システムやロボット洗浄機等、吉野家ホールディングスでは未来型の飲食店に向けて日々取り組まれているようです。
河村泰貴の推定年収・資産
河村泰貴さんの推定年収は5,000万円~6,000万円ではないかといわれています。
しかし年収額はあくまで企業報酬であり、持ち株が27,385株保有していますので資産でいうと億超えであることは確実です。
河村泰貴の家族・恋愛・結婚情報
河村泰貴さんは結婚していて娘さんが1人いらっしゃるようです。
2015年の時点で小学6年生とインタビューにてお話されていますので、2021年時点では高校3年生ほどでしょうか。
奥様や娘さん以外の兄弟についての情報は残念ながら見つけることはできませんでしたが、娘さんの年齢から逆算すると30代前半には遅くてもご結婚されていたようです。
河村泰貴の実績・偉業
河村泰貴さんは社長へ就任する以前から吉野家ホールディングスにて実績を残しています。
アルバイトから同社代表取締役へと登りつめた河村さんの実績や偉業は以下のとおりです。
株式会社はなまるの赤字立て直し
2004年にセルフ式讃岐うどんのお店「はなまるうどん」を運営する株式会社はなまると資本業務提携をした吉野家ホールディングスは河村泰貴さんにはなまるの取締役を任命します。
河村さんは赤字続きだったはなまるうどんの業績を回復させ、その実績あってなのか2007年4月に株式会社はなまるの代表取締役に就任されました。
はなまるの社長を務めていた時に河村泰貴さんは「食物繊維麺」を開発し、健康を意識した麺の開発により競合他社との差別化にも成功しています。
健康を意識した商品がヒット!
2015年に吉野家では「ベジ丼」という野菜だけの丼ぶりを販売し話題となりました。発売当初はその話題性から予想の4倍ほどの売れ行きだったそうです。その後も「麦とろ牛御膳」も人気商品となりました。
「ベジ丼」については商品化した理由は“僕が食べたかったから”なんだそうです。他にも健康を目的としたメニュー開発に取り組んでいくという挨拶も込められていたそうですが、前社長の安倍修二会長も“自分ならこんな商品はやらない”というほど衝撃的な商品でした。
河村泰貴さんは現在の消費者のニーズは健康にあることに注目を置き、それが成功したのでしょう。
コロナ禍で赤字転落するも黒字回復へ
新型コロナウィルス感染症による影響で、さまざまな飲食店が打撃を受けています。
吉野家ホールディングスが運営しているお店も同様で2020年2月通期では11年ぶりの赤字となりました。また、赤字額は87億円と赤字幅としても過去最大という結果です。
そんな過去最低の赤字額も河村泰貴さんは2022年には20億円の黒字化となると予想されています。その理由は構造改革と商品のニーズ変更が鍵となっているようです。
まず、吉野家ホールディングスは約150の不採算店を閉店や宣伝費を減らすなど、河村泰貴さんが得意とするコスト削減を徹底的に行っています。
そして新商品の開発は全てテイクアウトを前提とした商品のみを開発し、主軸を持ち帰りに変更しました。
そういった様々な対応がプラスへと転向し、2022年には黒字化への復活が見込めるようになったようです。
株式会社吉野家ホールディングスとは
ここからは、河村泰貴さんが社長を務める株式会社吉野家ホールディングスについて紹介します。
株式会社吉野家ホールディングスとは、牛丼屋チェーン「吉野家」を主力商品としてサービスを提供している大手外食企業です。
創業120年以上となる吉野家ですが、現在はM&Aなどによって会社をグループ化し「吉野家」「はなまるうどん」をメインに数多くの飲食店を展開しています。
創業者は松田栄吉さんで、吉野家の由来は松田さんが大阪府西成郡野田村字吉野(現在の福島区吉野)の出身だったことから社名を付けました。
吉野家では “やすい・うまい・はやい”をコンセプトとしていて、牛丼並盛が一杯280円、配給スピードは一杯あたり15秒などと革新的な飲食店として当時から人気を集めています。
現在では国外にもグループ店を含め約1,000店舗を展開していて、アメリカ・中国・マレーシアにはグループ会社もあり、海外進出も積極的に行っています。
株式会社吉野家ホールディングスのサービス・事業内容
株式会社吉野家ホールディングスの事業は飲食店経営がメインとなります。
ここでは吉野家ホールディングスが運営している店舗を、グループ企業名を交えてご紹介します。
吉野家
吉野家ホールディングスの中核ともいえるのが牛丼チェーン店「吉野家」で、国内に1,186店舗、海外に940店舗を運営しています。(2021年7月時点)
牛丼チェーン店の元祖でもある吉野家では年間を通して変わらない味をお届けするために、生産者とのネットワークを丁寧&大切にして美味しく安全な食材を調達してモットーである“安い・美味い・早い”を提供しています。
店舗でのお客様サービスも日々改良を行っていて衛生管理はもちろん、1秒でも早くお客様に牛丼を提供するために「自動飯盛機」等のテクノロジー導入や牛丼の盛り付けや接客サービスを競う「グランドチャンピオン大会」・「接客コンクール」、タブレット端末を使用した教育補助などによりサービス向上に努めているそうです。
牛肉を煮込む牛鍋やおたま、火力や盛り付けるどんぶりまで全てにおいてこだわりをもち最高の一杯を吉野家は追求し続けています。
はなまるうどん
はなまるうどんは株式会社吉野家ホールディングスで「吉野家」の次に主力となっている飲食店です。
セルフ式の讃岐うどんチェーン店として有名なはなまるうどんは「株式会社はなまる」が展開していますが、2004年に吉野家ホールディングスと資本業務提携を締結しグループ会社となりました。
“本当・本物・正直”であることにこだわりをもち、うどんを打つ小麦粉、水、だし、薬味の一つひとつの素材すべてにこだわりをもち美味しいうどんを提供しています。
最近では、同グループ会社株式会社スターティングオーバーが運営するから揚げ&親子丼のお店「鶏千」の定食や弁当の導入も開始し、サービスの幅を広げています。
老若男女問わず手軽に食べられる讃岐うどんのお店として人気です。
千吉・鶏千
グループ会社である株式会社スターティングオーバーが運営するお店です。
千吉はカレーうどんの専門店で都内をメインに愛知県、千葉県に店舗があります。30年以上カレーを作り続けてきた千吉のカレーうどんは“美味しさを五感で味わっていただきたい”という気持ちをもちお客様へとサービス提供を行っています。
また、鶏千は先ほどはなまるうどんのご紹介でも登場した通り、から揚げと親子丼を主力とした鶏料理専門店です。親子丼は国際コンテスト受賞のうまかハーブ鶏を使用したこだわりある一品で、から揚げはこだわり抜いた3種類のタレを選ぶことができ、独自製法によるカリっとジューシーな仕上がりが人気となっています。
炒王(チャオ)
肉あんかけチャーハン「炒王(チャオ)」も株式会社スターティングオーバーが運営している飲食店です。
トロトロの肉あんかけがのった炒飯をメインに提供しているお店で家庭ではなかなか味わえない炒飯が食べられます。
都内に3店舗あり、どのお店もオープンキッチンでスタッフが大量のチャーハンを中華鍋で豪快に振り炒めるシーンは迫力を感じることができます。
せたが屋
せたが屋は5つのブランドを持つラーメン店で2016年に株主を取得し、吉野家ホールディングスの子会社となっています。
日本だけでなくニューヨーク ブルックリンにもお店があり、吉野家・はなまるうどん同様、海外進出も果たしているお店です。
店舗名は「せたが屋」「ひるがお」「ふくもり」「俺式」「福味」と5つのブランドがあり、どのブランド店もスープに特長があって人気を呼んでいるようです。
株式会社ウィズリンク
株式会社ウィズリンクは2019年に吉野家ホールディングスのグループ入りしました。
本社は広島県に所在し、ラーメン店運営とフランチャイズ事業に力をいれている飲食コンサルティング企業です。
「ばり嗎」「とりの助」「風雲丸」の3ブランドがあり国内51店舗、海外27店舗とグローバルな店舗展開を行っています。
「せたが屋」と共に吉野家ホールディングスのラーメン事業を盛り上げてくれる企業となっているようです。
株式会社吉野家ホールディングスの業績・売上高
吉野家ホールディングスの2021年2月期第3四半期決算での売上高は1,703億円となっています。売上高の割合は主力である吉野家が65%、はなまるうどんと海外店舗が12%、京樽(2021年4月スシローグローバルホールディングスへ譲渡)が11%です。
2020年よりコロナウィルスによる売上高の減少がみられましたが、構造改革と京樽の売却などにより2022年は20億円の黒字に成功しそうだと予想されています。
株式会社吉野家ホールディングスの特徴・強み
吉野家ホールディングスの特徴・強みは歴史にあるのではないでしょうか。牛丼チェーン店は多数ありますが、100年を超える牛丼屋は吉野家だけです。
長い歴史のある吉野家の牛丼はファストフードとは思えない味に仕上がっています。
牛丼チェーン店競争は常に激化しているように感じますが、吉野家は長い歴史による経験と味によって安定した人気を誇っていることも大きな強みとなっていると感じます。
株式会社吉野家ホールディングスの評判・口コミ
吉野家ホールディングスは歴史ある大きな企業であることから、福利厚生には安心感があるという口コミが目立ちました。
ワークライフバランスが他社よりも良好であり、複数の上司の発言内容にムラがなく統一性を感じるため戸惑うことも少ないようなので、研修や企業理念の共有もしっかりと行われているようです。
また、吉野家ではパートやアルバイトの方も多いのですが、店舗によっては人員が足りず希望シフト以上に勤務が必要となっている方もいる中、子供や学校の用事などでシフトの調整がしたい場合も対応してくれていると答えている方が多いです。
まとめ
以上、株式会社吉野家ホールディングスの社長 河村泰貴さんについてのご紹介でした。
吉野家のアルバイトから社長にというシンデレラストーリーを遂げた河村泰貴さんは若者からの関心度も高く、大学の講演会でお話されることもあるそうです。
日本の飲食店業界が頭を抱えているコロナ禍の中でも黒字回復を成し遂げている河村泰貴さんはとてもビジネスセンスの高い人物であることは間違いないでしょう。
最後まで、本記事を読んでいただきありがとうございました。