古川俊太郎(任天堂社長)の経歴は?年収/家族/現在/実績を紹介

古川俊太郎の経歴

古川俊太郎さんは任天堂株式会社の6代目社長です。

前社長の君島達己さんが『Nintendo Switch』のヒットにより業績不調を立て直した後に、君島元社長からの指名により社長へと就任しています。

子供の頃からゲームが大好きで現在も変わらず休日はゲーム三昧とも本人が話すほどゲーム愛の強い古川俊太郎さんのプロフィールや経歴、社長就任後の実績、年収についても詳しく見ていきましょう。

古川俊太郎のプロフィール

古川俊太郎とは?経歴・実績・年収・現在まとめ
  • 本名 :古川 俊太郎(ふるかわ しゅんたろう)
  • 出身 :東京都
  • 生年月日 :1972年1月10日
  • 学歴 :早稲田大学政治経済学部 卒業
  • 趣味 :ゲーム
  • SNS :Twitter

古川俊太郎の経歴

古川俊太郎さんは任天堂株式会社の6代目社長です。2018年6月に就任しています。
任天堂株式会社というと、設立から70年以上が経つ老舗娯楽企業です。ゲームにあまり詳しくない方でもこの会社名を一度は目にしたことがあるでしょう。

ここからは古川俊太郎さんの経歴を紹介します。

幼少期

古川俊太郎さんの父はイラストレーターの古川タクさんです。古川タクさんの教育方針は“何か一つ秀でるものがあれば良い”といった方針で、俊太郎さんがゲームに熱中する姿を温かく見守っていたようです。

古川俊太郎さんの幼少期は任天堂の『ファミリーコンピューター(通称:ファミコン)』が社会現象となるほど人気を博していた頃で、特に『信長の野望』のソフトに没頭し学校や塾の後は必ずと言っていいほど懸命にゲームを進めていました。

古川俊太郎さんはリーダータイプとは違い、あまり目立つタイプではなかったようです。しかし、誰とでも分け隔てなく仲良くできる性格で、友人関係は幅広いものでした。

大学時代~就職まで

古川俊太郎さんは東京都国立高等学校を卒業し、早稲田大学政治経済学部へ進学・卒業しています。

その後、任天堂株式会社に入社し経理部門の道を一貫して歩みつつもドイツの欧州統括会社への海外転勤や、ゲーム機やソフト販売の計画作りにも携わっていました。
余談ですが、古川俊太郎さんは就職活動中、任天堂では公募による採用活動は行っていなかったのですが、問い合わせにより面接までたどり着き見事に採用を勝ち取ったという過去もあります。

社長就任

2012年に子会社である『株式会社ポケモン』の社外取締役に就任し、2015年からは経営企画室長、2016年には取締役へと昇格しています。

そして2018年に君島前社長の指名により、任天堂株式会社の社長へと就任し今に至ります。
古川俊太郎さんは社長就任時の社内会見にて“任天堂の良いところを引継ぎつつ、時代の流れに合わせて変えるべきところは柔軟に変えていく”と話し、続いて経営戦略が変わる事はないことについても説明しました。

古川俊太郎の現在

古川俊太郎さんは2021年11月現在も任天堂の社長を務められています。
就任から3年が経った現在、発売当時から人気を誇っている『Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)』のライフサイクルが中盤に突入したことから最大4,500億円の追加投資を実施する方針を発表しました。

『Nintendo Switch』は今まで発売してきたゲーム機の中で最も成長を感じるゲーム機であり、初めて発売から6年経った今も成長が目指せると古川さんは考えています。

また、スイッチの次世代機についての質問には社内では検討はしているものの、投入時期などの詳細については未回答となっています。

古川俊太郎の推定年収・資産

任天堂2020年度(2020年4月1日~2021年3月31日)の役員報酬が有価証券報告書にて発表されています。

古川俊太郎さんへの報酬は3億1,800万円となっています。
また、2020年5月時点の情報では、自社株を200株保有していることから最低でも年収とは別に資産があると考えられます。

古川俊太郎の家族・結婚情報

古川俊太郎さんの結婚や子供に関する情報は一般人であることもあり、情報を見つけられることができませんでした。

インタビュー記事等にもプライベートに関する情報はほとんどないため、あまり表にプライベート話を出す方ではない印象を受けました。

古川俊太郎の実績・偉業

任天堂スイッチ

以下より、古川俊太郎さんの実績や偉業についてご紹介します。
ゲーム業界は次々と新たなゲームやサービスが生まれる世界です。そういった激動に飲み込まれないためにも任天堂をどのように発展させていくのか、古川俊太郎さんの考える戦略にも注目です。

世界最大級のゲーム市場『中国』へ参入

2019年に世界最大級のゲーム市場といわれている中国へ、『Nintendo Switch』の販売を開始しました。

アメリカ・ヨーロッパに並ぶほどのゲーム人口がある中国で古川俊太郎さんは中国IT大手企業『騰訊控股(テンセントホールディングス)』とパートナーシップを結び、ニンテンドースイッチの販売を開始しています。

パソコンやスマホゲームが中心とされる中国でも売れ行きを懸念する声もありましたが、発売約1か月で100万台に達するなど、上々な売れ行きとなりました。

スマートデバイスビジネスの強化

ゲーム機器やソフトウェアを主としてサービスを提供している任天堂にとって、近年人気となっているソフトを使用せずにゲームが楽しめるアプリゲーム等の提供は他企業に比べて出遅れ気味となっています。

しかし、古川俊太郎さんは“モバイル市場を諦めていない”と発表していて、任天堂の強みでもあるIPを活用しスマートデバイス市場へ熱心に取り組んでいます。

USJにスーパー・ニンテンドー・ワールドをオープン

2021年に大阪府のテーマパーク『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン』にマリオの世界観が体験できる『スーパー・ニンテンドー・ワールド』がオープンしました。

ここではマリオの世界観だけでなく、人気ゲーム『マリオカート』や『ヨッシーアドベンチャー』のアトラクションも楽しめることから子供だけでなく、幼少期にスーパーマリオのゲームをしていた大人も懐かしみながら楽しむことができるパークとなっています。
2024年には『ドンキーコング』のエリアも新たにオープンする予定です。

元々、任天堂はゲーム内以外で自社のIP(知的財産)を使用することは、ほぼなかったのですが2014年頃から方針を変え、現在は積極的にIPを活用しています。
2019年にオープンした『Nintendo TOKYO』もゲーム体験やキャラクターグッズ購入ができるなど人気ショップとなっています。

宇治小倉工場を資料館施設へリニューアル

古川俊太郎さんは京都府宇治市小倉町にある工場を過去に任天堂で発売したゲーム機などを展示する資料館施設としてリニューアルすることを発表しました。
以前より資料館の設置を検討していた任天堂ですが、京都府宇治市が小倉駅周辺の活性化を図りたい意向と合致し、リノベーションへと踏み切りました。

『(仮称)任天堂資料館』では展示だけでなく、体験もできる施設を予定していて2023年に完成・オープン予定であることが決まっています。

任天堂株式会社とは

任天堂のゲームソフト

任天堂株式会社ではゲーム機やゲームソフト等を開発・販売している会社ですが、元はトランプや花札などのカードゲームを製造する会社としてスタートを切っています。
現在は国内だけでなく、海外にも10拠点の支店がある大企業です。

『任天堂』という社名は創業者である山内房治郎さんが命名されたと言われていますが、由来の一説は“運を天に任せる”という言葉から名付けたとも言われていますが、正式な由来については不明とされています。
しかし、創業当時から『独創』の精神は引き継がれていて日本を代表する娯楽企業として世の中に数多くの娯楽商品を提供しています。

任天堂株式会社の代表ゲームは『スーパーマリオブラザーズ』や『ポケットモンスター』でこの2つに関しては世界的な人気を博しています。
ゲーム機では1983年の『ファミリーコンピューター』を皮切りに次々と人気の家庭用ゲーム機を開発・発売していて、現在は『Nintendo Switch』が世界的に人気となっています。

任天堂株式会社のサービス・事業内容

任天堂株式会社の事業は主に3つに分類されています。
各事業内容については以下の通りです。
以下の他にもアミューズメント施設の企画としてユニバーサル・スタジオ・ジャパンに『スーパー・ニンテンドー・ワールド』も開設しています。

ゲームソフト事業

任天堂のメイン事業ともいえるゲームソフト事業ではハードウェア(例:ゲーム機器)とソフトウェア(例:ゲームソフト)の両方の開発をおこなっています。

任天堂が初めて開発したハードウェアは1977年に発売された『カラーテレビゲーム15』でした。ハードウェアについては堅牢性と耐久性を重視し開発が行われていて、その理由は子供ユーザーが万が一の時に『僕が壊した』と思わせないようにするためであると当時ハードウェアの開発責任者である武田玄洋さんが答えていました。

2000年代中期からはゲームソフト事業の対象が子供から幅広い世代へと広げます。
『ニンテンドーDS』や『Wii』のソフトウェアは脳トレやストレッチなどが行える大人向けも開発され、老若男女問わず楽しめるハードウェア開発へ成長を遂げています。

QOL事業

娯楽企業である任天堂株式会社ですが、2014年より娯楽の定義を改新し『QOL(Quality of Life=生活の質)を楽しく向上させるもの』としました。
事業領域の拡大を図り、任天堂の自社だけでなくパートナーと共に事業を行うようになっています。

その事業の第一弾テーマは“健康”で『QOLセンサー』という装置を用いて睡眠や疲労状態のデータを送信しその分析結果に基づいて改善の提案が行えるシステム作りを構築しました。

しかし、正式な発表はないもののこのQOL事業は中止するという情報もあるため今後は事業撤退の可能性もあります。

スマートデバイス事業

2016年より開始したスマートデバイス事業ではiPhoneやAndroidを中心としたスマートデバイスでのゲームビジネスを展開しています。

スマートデバイス専用のキャラクターゲーム開発から『スーパーマリオブラザーズ』や『どうぶつの森』『ピクミン』など、他のハードウェアで人気となっているソフトウェアよりスマートデバイス化したゲームもあります。

玩具の製造・販売事業

任天堂株式会社の原点でもある玩具製造も行っています。
花札・トランプは創業当時から現在にかけて製造・販売を続けていて、1953年には日本初のプラスチックトランプの製造に成功したことでも話題となりました。

その他にもかるたや麻雀、将棋や囲碁の製造も行っています。

任天堂株式会社の業績

2021年3月期の連結通期決算では売上高が約1兆7,589億円と前年度比34.4%増という結果となりました。純利益は4803億円で86.7%増となっています。

任天堂株式会社では決算発表と同時に主要ソフトの累計発売本数情報も更新されました。
『あつまれ どうぶつの森』は3,263万本、『マリオカード8 DX』は3,539万本と上々な売り上げであることが発表されています。

ここまで好成績となっている理由は数多いが、特にソフトウェアの売上高に占めるデジタル売上高の割合が非常に高まっていることに任天堂は着目しているようです。

今後はオンラインサービスやダウンロードコンテンツをより強化していくことも決算発表で説明されていました。

任天堂株式会社の歴史

任天堂株式会社の前身は『任天堂骨牌』で1889年9月23日に山内房治郎さんが創業しました。
当初は花札製造を行っていたのですが、1902年より日本初のトランプ製造も開始、1953年にはまたもや日本発のプラスチック製トランプ製造も開始しました。

1962年に上場を果たし、1963年10月に現在の『任天堂株式会社』へと商号を変更
1965年・1975年に在庫を抱えた任天堂は資金繰り悪化により倒産の危機を迎えますが、何とか持ちこたえ、立て直しに成功しています。

1983年に家庭用据え置き型ゲーム『ファミリーコンピューター(通称:ファミコン)』を発売すると社会現象となり、ゲームソフト『スーパーマリオブラザーズ』は世界で最も売り上げたゲームソフトとしてギネス世界記録に認定されました。

1989年には携帯型ゲーム機となる『ゲームボーイ』が発売され、1990年ファミコンを進化させた『スーパーファミコン』を発売します。
その後も数年に一度、人気を博すゲーム機を次々と開発・発売し2017年に発売した『Nintendo Switch』は据え置き型・携帯型の両方ができるゲーム機として話題を呼び、2021年現在も人気のゲーム機として次々とソフトウェアが発売されています。

2021年には大阪府のユニバーサル・スタジオ・ジャパンに『スーパー・ニンテンドー・ジャパン』がオープンし、今に至ります。

任天堂株式会社の特徴・強み

ポケモン

任天堂株式会社の強みは多彩なIP(知的財産)といえるでしょう。
『スーパーマリオブラザーズ』や『ポケットモンスター』などのキャラクターは世界的にも認知度が高く、2014年以降は積極的にゲーム外でも活用するようになっています。

また、2017年に発売した『Nintendo Switch』は据え置き型と携帯型の両方で利用できる画期的なゲーム機として話題を呼び、発売から4年が経った現在も人気が継続しています。

ハードウェア・ソフトウェアの両面の開発と豊富なIPが今後も任天堂を成長させる大きな強みとなっていくのではと考えられます。

任天堂株式会社の評判・口コミ

任天堂株式会社で働く社員が働き方や福利厚生などについてどう思っているのか、口コミや評判を調査してみましたので以下よりご紹介します。

任天堂は大手企業ということもあり、福利厚生に満足していると答えている社員がほとんどでした。住宅時補助や旅費補助、育児補助などの補助金タイプが豊富なことが特徴とされています。他にも『健康ポイント』というシステムがあり、1ポイント=100円でギフト券やゲーム、等に交換できるのも特徴的と感じている従業員が多いです。

リモートワークもしやすい環境で、ワークライフバランスもとりやすいという口コミも多くありました。また、ダイバーシティも非常に積極的で障害者雇用については業界トップクラスであることを誇りに感じているという社員の口コミもあります。

社風も男女関係なく働きやすいと感じているようで、家族ぐるみで付き合いをしている従業員もとても多い等、全体的に企業に満足しているといった口コミばかりでした。

まとめ

古川俊太郎さんについてのご紹介は以上となります。

5代目社長 君島達己さんは『Nintendo Switch』で会社を成長させましたが、古川俊太郎さんは任天堂IPの活用によってより身近に任天堂のゲームを感じてもらい成長を目指していることが窺えます。

任天堂は創業当時からカリスマ経営と言われていましたが、5代目以降は実務家タイプの方が社長に就任し、“カリスマ経営の脱却”へとシフトを変えています。
古川俊太郎さんも堅実な方で間違いなく実務家であることから、今後も着実に任天堂成長していくことでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。